大伸ばしプリント5人展
出展者:伊賀亨 越智信男 木下重則 丸山華代 中田勝康
会期:平成25年5月16日〜19日
会場:入江泰吉記念 奈良市写真美術館・一般展示室

「大伸ばしプリント5人展」について

はじめに

従来は大伸ばしの写真と言えば地下街のポスターとかJRの広告などでした。 このように大伸ばしの写真は大型カメラで撮影する営業用の写真が主流でした。

 しかし最近はカメラの進歩(中判カメラや35mmカメラ)や大判ロール紙のプリンターの普及により、カメラの愛好家自身が大判写真を印刷するようになってきました。

 大伸ばしの写真は単に大きな写真だから珍しいのではなく、大判写真は我々の脳のメカニズムが、あたかも3D画像を見ているように感じるということが、最近の脳科学によって証明されています(*詳細は藪利臣氏の別紙)。

 今回、大伸ばし写真に興味のある5人が寄り集まって、入江泰吉記念 奈良市写真美術館で写真展を催すことになりました。5人の所有するカメラは全く異なりますし、興味の対象もそれぞれですが、十人十色と申しますが個性のある写真展になればと思っています。

なお我々が経験したことが参考になるかと思いますので、失敗談や撮影条件、印刷手法など、パネル化などなんでもご質問ください

 今回は第一回目の展示会で至らぬことが多いかと思いますが、この会をより成長するために忌憚のないご意見をお待ちしております。

                                                  代表 中田勝康
                                                    出展者一同
              大きな写真の魅力

 大きな画像は迫力、臨場感があるのはなぜでしょうか?

 目に映った画像は網膜で信号に変換され軸索と呼ばれる線路を通じ中脳の外側膝状体へ送られ情報処理が行われた後、第一次視野野に送られそこで画像構築が行われていると考えられている。

右目の画像と左目の画像のわずかな違いがあると三次元画像構築が、ここで行われていると考えられている。

 人間の目は6cm(人によって異なる)ほどの間隔があるので大きな画像を見ると左目の画像と右目の画像では、ずれが発生するため三次元画像構築効果が働きスケール感を感じると思われる。

 最近流行の3D映画やTVは、まさにこの原理を応用し近くの画像は右目の画像と左目の画像のずれを大きくし、遠くの画像はずれを少なくし、液晶シャッターメガネで画面に同期させ切り替えることにより3Dを実現している。

 当会では人の目の画像構築効果を生かした迫力ある作品つくりをめざし、構図の研究や解像力を確保するためのレンズやカメラの解像力測定や撮影テクニックに取り組んでいます。

出典
@ドナルド D ホフマン博士 カルフォルニア大教授の著書視覚の文法(脳が物を見る法則)Aフォトクラブ 大美野写楽会 会長 藪 利臣 氏 より提供

以下に展示会場風景と展示写真を記載いたします。
展示会場では以下のようなお話に花が咲きました。
・写真の印刷の仕方
・カメラの種類
・印刷紙の種類
・装丁の仕方

会場風景

そろそろ終了の時間になりました