伝説によれば1085年5月25日、雨のように降る流れ星に導かれて、羊飼いが聖母像を発見した、とのこと。「流れ星が降るところ」と言う意味の美しい名前がこの町の名になった。今で言う流星群が見られたのだろうか。
この扉口一面に彫られたロマネスク様式の彫刻はリポーイ、サングエッサと共にスペインを代表するものだ。彫刻を見ると、中央に荘厳のキリスト、周りに四福音書記者の象徴動物(鷹:ヨハネ、翼を持った人間:マタイ、ライオン:マルコ、牛:ルカ)がいる。ティンパヌム両側の上部には左右四人づつの使途が立っている。ただ左側の鍵を持ったペトロのみが識別できるのみ。この像はもはや円柱から自由になっており、ゴシックへの過渡期の作風である。ティンパヌム左右の下部にも大きな場面が刻まれている。左側にはドラゴンを退治する聖ミカエル、その右には三人の幼児を抱いている人物。これは人間の魂の重みを測っていることを表している、とのこと。右側にはキリストの墓を訪れる三人の聖女、キリストの復活が刻まれている。ティンパヌム上部は五層の弧帯からなっていて凱旋門様式。弧帯アーチを受ける円柱の柱頭部にはキリスト幼年期の物語が左から順に刻まれている。
扉口右下:キリストの復活(写真中段)
左端の天子は石棺に坐り、左手で石棺の蓋を開け、右手で石棺の中を指差している。石棺の中から聖骸布が覗いている。その右側では、香を持った天子が、墓を訪れた三人の聖女に、キリストが復活したことを告げている。
蛇足ながら記すと、このテーマはサント・ドミンゴ・デ・シロスの回廊の角柱が有名。
▲ホスピタル:手前の家に ▲左側円柱像:右端ペ
は帆立貝が掛かっている トロ
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▲サン・ミゲル教会を望む
▲サン・ミゲル教会
▲荘厳のキリスト
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