ブールジュ
1200年頃から1270年代に掛けて作られた。当聖堂の特徴は
@5扉口で大規模(パリのノートルダム大聖堂と同様)
A袖廊が無いため水平性が強調される
B外側にあるフライングバットレス(飛梁)が二重になっていて大きな空間とステンドグラスを可能にしている
C内側の側廊が21mと高いため、37mもの身廊を一層引き立て、大空間を構成する
Dステンドグラスが1210年代で古く、かつ美しい。南から北に向かい
 「ヨセフの物語」「キリストの3人の血族の物語」「聖トマスの物語」「黙示録の窓」「初期教会時代の3司教の殉教」「受難の窓」「最後の審判 16世紀」「新しき契約の窓」「放蕩息子の窓」「諸聖者の物語」「善きサマリア人の窓」「聖ステファネスの聖遺物の物語」「エジプトの聖マリア、聖ニコラウス、マグダラのマリアの物語」「悪しき富者の窓」

▲西正面全景  狭い広場からいきなり5扉口の大聖堂が聳え立つ

▲五つの扉口  左より聖ギヨ―ム、聖母マリア、最後の審判、聖ステファヌス、聖ウルサン

▲中央部の最後の審判  中央に大天使ミカエルは微笑んでいる、向かって左側は選ばれた人々、右側は地獄に行く人々。下段は蘇死者たち、上段は審判者キリスト(受難の道具や聖母、聖ヨハネが刻まれている)

▲上記写真中段右側の地獄図 尻に短い羽が生え、胸や股間に顔面をつけた悪魔たちが、悪行を重ねた人々を追い立てる。地獄の怪獣レヴァイアタンの口からは火が噴出し、それに大釜が掛けられて悪人たちは釜茹でにされる。淫乱の女の胸からはひき蛙が垂れ下がり、嘘つきの舌からもひき蛙が垂れている。僧侶や王冠をつけた王者も容赦なく大釜に入れられる。

▲側面全景

▲フライングバットレスが二段になっていて側廊の壁を支えている。この飛梁の角度は水平に対して47度もあるので、シャルトルの13度に比べ控壁の体積を60%に縮小したと言われる。

▲身廊の高さは37m、内側の側廊は21mもあリ非常に高い
 
▲大アーケードは20mもある

▲悪しき富者の窓(部分)

▲ヨセフの生涯の部分(周歩廊)
最下部のメダイヨンに描かれている大工であることから分るように、寄進者が指物師、樽つくり、車大工などがイエスの父のヨセフであることに寄せて、創世記のヨセフに捧げたもの

▲最後の審判

▲新しき契約