モサラベ式教会のクリプト
イエッサの貯水池を通り過ぎる頃、山の中腹に大きな建物が見えてくる。小さな街のイエッサを過ぎてから右折し、しばらくすると垂直に切り立った山の付け根に修道院があった。ここの見所は地下にある礼拝所(クリプト)だ。バスで来る他の客も次から次へとやってくる。30人位をまとめて説明をしてくれる。クリプトはキリストを公に信仰することが出来ない時代に、地下でひっそりと隠れて集会をした建物だ。そのために建物は装飾など一切無く、素朴な仕様で出来ている。しかし、今我々がクリプトを見ると、信者ならずとも胸に来るものがある。私はクリプトではフランスのシャルトルも好きであるが、イスラムの建築手法の影響を受けた(モサレベ様式)はスペインで無ければ見ることが出来ない。なお余談であるが、スペイン語の説明は解らないので、皆と離れて撮影をしていたら、知らぬまに誰もいなくなり鍵を掛けられてしまった。小さいころ、いたずらが過ぎて父親に土蔵に入れられ、泣き続けたことを思い出した。
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▲ファサードのロマネスク彫刻
▲キリスト、聖母、ペテロ、ヨハネ |