マイセン
  マイセンといえば言わずと知れた磁器の街である。マイセン磁器工場の見学で感心したのは
@ザクセン選帝候アウグスト1世が国家プロジェクトとして、錬金術師ヨハン・フリードリッフィ・ベットガーや数学者、物理学者などを集め、白色磁器(ヨーロッパでは中国の景徳鎮や有田焼がもてはやされていた)の製造を目指した。1708年に初めて白色磁器が完成した。明確な目標を立てて理論的に目標を達成した。
A製造工程の標準化である。粘土組成の均質化を徹底的に求め、品質管理を行った。
B形は作業者によるぶれを防ぐため、型枠による均質性を図っている。いわゆる職人芸で均一の大きさ、形、薄さを求めるのでなく、誰が作っても均質なものができるような製造工程である。例えば有名なブルー玉葱(実はザクロ)のコーヒーカップを作るのには、型枠に粘土を押し付け均一の形を作り、次に内側にコーヒーカップの形をした形を入れロクロを回しながら、必要とする位置のメモリまで粘土を削り取る。これならば誰がやっても同じ大きさ・形・薄さの器ができる。またカップや皿に凸状に浮き出た模様があるが、これははじめに使う形枠に凹状の模様を作っておけば簡単に出来てしまう。轆轤を回しながら手で作る方法でこのような模様を作ることは不可能である。
C機密保持。アウグスト王は功労者のベットガーをアルブレヒト城に閉じ込め、ここで磁器を製造させた。

  現在は磁器工場は城から3kmほど離れた場所にある。また工場の説明は日本語のヘッドホーンがあるのでよく理解できる。

▲アルブレヒト城にある大聖堂(ゴシック式)

▲側廊の天井も高い

▲天井の重量は尖塔形のボールトにより柱に吸収されている。壁面は自由になり巨大な窓になる。

▲天井の高さは身廊と側廊ガ同じため巨大な空間が形成される

▲天井構造

▲ホテルよりの街並み

▲アルブレヒト城(大聖堂・Hotel Burgkeller)から街の中央にあるマルクと広場への街並み

▲磁器博物館には3000点が陳列されている

▲形によって作られタ磁器人形
余談ですが
  マイセンのホテルはミシュランのガイドブックブックを見ながらDOMの横に決めた。ところが、いざ行ってみると大聖堂は城の横にあり、当然山の上にある。中世の山城なので、細い路地で一方通行もあり途方にくれていた。ある家の前で地図を見ながら考え込んでいたら、ちょうど家の中から人が出てきた。こちらが道路を横切る前にMay I help you?である。渡りに船とばかりに、Burgkeller(burgkeller@meissen-hotel.comの場所を尋ねた。はじめは説明していたが、どうも解りそうもないなさそうだと判断して、俺について来い!と運転をしだした。細い路地をくねくね登り城門を2つくぐりやっとホテルへたどり着いた。名刺をいただいた。ヴォルフガング・ワックスさん。国立マイセン磁器工場の絵付け部門マイスターであった。感謝!
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