ギリシャの植民地アグリジェント
  アグリジェントはギリシャの植民地時代に大詩人のピンだロスをして「人間の建てた町の中で最も美しいもの」と言わしめた。ここにはギリシャ人が紀元前581年ロードス島から移って来た。その後ポリスは順調に繁栄して紀元前5世紀には10基もの神殿が林立した。現在はこの海に面した丘の上に4基の神殿が残っている。私が正月に行ったときは桜のような花や菜の花が咲いていて、これだからノルマン人はここまでやってきたのだなーと納得した。ギリシャ本土にも無いような良好な神殿があるのに訪ねてきた人は数人だった。なお、シチリアにはギリシャ時代の神殿遺跡は、この他にセリエンヌやセゲスタにもある。ことにセゲスタの神殿はギリシャ人でないエリミア人がギリシャ神殿にあこがれて構築したものだそうだ。ついでに記すと、ナポリから少し南下したところにあるパエスツウムには3基(しかも紀元前6世紀が2基、紀元前5世紀のものが1基)もの完全な形に近い神殿がある。ギリシャ神殿はギリシャよりもシチリアに多い。まさに夢のような島。

▲コンコルド神殿 ほぼ完全な状態で現存するギリシャ神殿で最上位である。
紀元前450〜440年建設。6世紀にはキリスト教の教会として使用始めた、そのために保存がよい。

▲ジュノーネ神殿  長い丘の先端に建っている。紀元前460〜440に建設。
 
▲上記ジュノーネ神殿                ▲エルコレ神殿 最も古く紀元前520年に建てられた
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