大通寺 |
滋賀県長浜市元浜町32-9 電話:0749-62-0054 |
長浜御坊とも言われている真宗大谷は長浜別院。井伊家の援助を得て江戸時代初期に寺域の拡大と庭園が作られた。本堂は伏見城の遺構であり、含山軒には狩野派の襖絵がある。 庭園は三庭もある。いずれも江戸時代中期の作品と思われるが、稜線の角張った石をがっしりと組んでいる。当地方は彦根城の影響もあってか造園に対する文化が高く迫力のある庭が多い。 含山軒の庭 部屋から霊峰伊吹山を望めることからこのような名前が付いた。低い築山に三尊石の枯滝が組まれている。その左横には一石で轟音を轟かせながら落ちている滝もある。亀島にはやや厚めの石橋が架かっている。亀島の亀頭席は坐禅石のようでもある。 学問所の庭 元は池泉式庭園であるが現在は水は涸れている。しかし石組みは見所が多い。 築山が左右に二つ築かれている。その間を分厚い橋が架かっている。あたかも近くの松尾神社の構成だ。 左側の築山には橋よりには三つの三尊石がある。特に大きな三尊石は鋭い表情で迫力がある。池の護岸を兼ねた三尊石は多孔質の太湖石状の珍石である。両築山に組まれた石はいずれも稜線が鋭い石のみで迫力のある景観だ。 蘭亭の庭 横長の池の奥に築山がありそこに枯滝が組まれている。他の二庭同様に力強い石組みである。 |
▲全景 |
▲庭は左側にもある学問所前の庭に通じている。。築山の護岸も鋭い石が用いられている |
▲左側の滝石は相当な名石ではなかろうか。滝の下には九山八海石風の珍しい石がある |
▲分厚い石橋 |
▲二つの築山の石組み |
▲築山の全景 |
▲粗い表情の石が自由に組まれている |
▲石組み群 |
▲二つの三尊石の主石は前に傾いている 安土桃山風の迫力だ。近江には井伊家の影響のためか剛健な石組みの庭が多い |
▲三つの三尊石 |
▲分厚い橋 |
▲右側の築山から見た左側築山の景 |
▲蘭亭も庭 |
▲蘭亭の庭 正面左側より |
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