清原家 重森三玲作品:昭和40年 兵庫県芦屋市  非公開
 三方から見えるいわゆる三方正面の坪庭である。重森はどの方向から見ても見ごたえあるようにするため四周を洲浜で囲んで造形に破たんが無いようにした。更に一部は苔地の洲浜もあるのでその部分は三重の洲浜になる。洲浜は海洋の風景であるが、池泉庭園は洲浜を取り込んだ造形が多い。重森は枯山水に洲浜をとりこんだが、ここでは極端にデフォルメした三重の洲浜をとり込んだ。いわば洲浜庭園だ。
 また変化をつけるため坪庭の対角線上に石組をしたが、皺の多い青石を用い見ごたえのある造形にした。

設計図

対角線状の石組

峻厳な表情

珍しい楕円城の石による洲浜

鮮やかなベンガラによる目地

柔らかな表情を現す丹波鞍馬石の敷石
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