曼殊院  枯山水の庭であるが大和絵風に仕上げた庭  江戸時代初期  枯山水
京都市左京区一乗寺竹ノ内町
 極楽をたゆとうような気分にさせてくれる、この庭は良尚(りょうしょう)親王が作ったものである。既に固定化しつつある武家体制に対し平安時代の古き良き王朝の時代を忍び、古典的な大和絵風の蓬莱神仙の世界に遊び、心の安らぎを得ていたと思われる。庭は永遠の印である鶴島、亀島、蓬莱島などから成っているが、そこへ船に乗って渡るかのように小書院の欄干は船の舷(ふなべり)を現している。
茶室
  一方有名な茶室に入ってみると、この石橋と蓬莱石は茶室の窓の正面に見える。この頃になると茶は清談を共にして、一期一会を共有する世界になってくる。

小書院から亀島、蓬莱山を望む  書院の板欄干は舷(ふなべり)を表す
。橋は二橋あるが、それぞれ橋添え石が特徴ある。

▲深山幽谷に発した流れは次第に大河になってくる

▲枯山水の石組みは、何といっても巨大な橋添え石と天平な橋添え石である

▲板石を高く架け、橋添え石が一石だけ高くして蓬莱石もか兼ねている。

▲右側の橋の橋添え石は天平で特徴がある

▲鶴島

▲欄間、違い棚は修学院離宮と同じ

▲釘隠しにも細やかな細工が施されている

▲梟の手水鉢
                       ▲鶴島にあるキリシタン灯篭

▲山門の新緑
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