西禅院A 重森三玲・昭和28年の作品 国登録記念物指定 |
和歌山県伊都郡高野山町高野山154 電話:0736-56-2411 http://www.koya.or.jp/ |
沿革 親鸞聖人も修行された古跡坊である。それゆえ伽藍に近く朝夕の散歩にも適している。 庭園 当寺には重森が作った庭が二庭ある。一つは昭和28に作った池泉式の庭(旧庭の改造)。もう一つは昭和28年に作った茶庭である。この茶庭は枯山水で全くの創作庭園である。淡青色の石が中央の石を意識して林立している。手前は苔一面であるが奥の蓬莱連山に向かって一列に石が並んでいる。手前の空間と山裾にある石柱群が程よくバランスが取れていて、圧迫感を与えない。 庭園は蹲踞のある茶室と書院から鑑賞できるようになっている。緑に囲まれた空間に四群の石組がある。 それぞれの石組は自由に動いているが、中央の名号石を要として全体が統制されている。個々の石組には躍動的な動きがあり、石の物語を想像していると見飽きることがない。重森の初期の庭であるが、小ぶりなながら和歌山の青石を使った鮮烈な庭である。 |
▲手前の余白と奥の石組み群が塩梅よくバランスしている。 |
△名号石の下には富士山型の石が目を引くが、龍安寺の壁際にある蓬莱山を象徴しているのであろうか。となると、左右に鶴島と亀島があることになる。 |
▲清楚な石が凛と立っている |
▲石組みの中心部(大して大きな石ではないが幽玄な連山が思い起こされる)、中でも中心にある名号石は存在感がある。 |
▲石柱群に囲まれた聖なる蹲。蹲の右上の横石は苔寺の龍淵水に見立てれば坐禅石に相当する |
▲茶室前の飛び石の意匠 |
▲茶室と外腰掛 |
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