西南院 重森三玲・昭和27年の作品 迫力ある龍門瀑 |
和歌山県伊都郡高野山町高野山249 電話:0736-56-2421 |
沿革 当院は弘法大師の高弟真然大徳によって開祖されました。本尊太元師明王は弘法大師の御真筆になるもので、もと西南の方位が古来より裏鬼門になるが故に、除災招福の為、真然大徳これを秘かに拝し奉りました。爾来、この秘仏を奉り正月元旦より七日間万民豊楽の祈願が古式に則って厳修されてきました。のちに鳥羽法皇が参詣されて効験あらたかであると当院を勅願寺と定められた。 庭園 当院の庭園は重森が高野山で作った本格的庭園の初めてのものであると同時に、戦後作った庭の中で最も規模の大きい本格的な庭である。広大な敷地の中央に大規模な池を作り、迫力のある鶴島亀島を作った。また終生のテーマである自然な形の龍門瀑がある。地割は州浜形をして美しい曲線を描いていると同時に豪快な石組み美が楽しめた。 しかし、現在我々が目にすることの出来る庭は重森の庭を改造しているため、現在の状態からは重森の作風を論じることが出来ない。しかし、幸いにも龍門瀑部分は改修されていないし、地割も損なわれていないため、重森らしさを確認することの出来る庭である。尚、重森が作る前には池泉式の庭があったためか、重森としては珍しくも池泉式の庭園である。 備考) 改修前の様子は「重森三玲作品集 庭 」平凡社 昭和39年 によって知ることが出来る |
▲山畔より生得の滝を落としていた。滝口は滝添え石の間の凹部にあり、安定した構図である。 当写真では見にくいが滝の後ろには三石の遠山石があり豪華で重厚な感じを受ける。 |
▲形の良い鯉魚石 |
▲亀島(重森の石組みは殆ど残っていない)と龍門瀑 |
▲鶴島 |
▲現在は涸れ池となり改修された亀島(左側)と鶴島が見える |
▲改修前の写真(重森完途氏「日本庭園の思惟」より) |
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