志度寺 重森三玲・渾身の力作(昭和36年)
香川県大川郡志度町
沿革
  当寺は、真言宗東寺派の一大寺で、四国霊場86番の札所である。玉取姫の伝説で有名であるが、細川家との関係が深い。その為か細川氏特有の曲水式園池が荒廃しながらも残されていた。
庭園
  大別すると三つの庭がある。
@当寺は地割こそ室町時代の曲水式様式が残っていたが、庭園の石組みはほとんど残っていなかった。そのため、重森は地割はそのまま残し、岩組みは細川式の曲水式の庭園である
旧秀隣寺北畠神社保国寺(西条市)を参考として護岸石組み、豪華さを総合的に表現した武家好みの庭を再現した。曲水庭園の護岸は延、約330mにもなり、用いられた青石は約240石。
A「東部池庭」中央の巨石群は螺旋状に石組されている。これは北畠神社の石組みを参考にして新たに創作した庭。
B「書院前庭」志度寺縁起をテーマとした枯山水の庭「無染庭」

▲東部池庭部の豪華な石組み

▲蓬莱石組の中央の巨石(187cm)が傾いている。願わくばこの部分だけでも修復してほしい。

▲比類なき豪華な護岸石組み

▲視点が移るに従い、景色は様々に変化する(もし池に水があったならば、一層豪華に見えるだろう)

▲二重、三重護岸、更には築山の石組み、と果てし無く続く

▲岩島(手前)、出島(右側)、築山(左奥)の石組

▲約3mの青石の橋

▲曲水に架かる長大な橋

▲曲水護岸と築山の景

▲築山にある三尊石

▲書院側の護岸

▲安土桃山時代を思わせる豪快な石組み

▲北畠神社を念頭において作ったと言われる螺旋状の石組み

▲書院前の「無染庭」は玉取姫の伝説に因む
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