高梨氏城館跡庭園
長野県中野市小館1069−1  長野県史跡  無料公開
  高梨氏城館跡は、住居の場としての小館館跡と軍事・防衛の場としての鴨ケ嶽城跡から構成される。館跡は、東西130m、南北100mあり、原形をよく留めた土塁と空堀が四方を囲んでいる。土塁内には庭園跡、建物跡(12棟)、門跡が確認され、良好に保存されている。山城は館跡東方の鴨ヶ嶽の山頂部を削平して構築されており、南北約500mにわたる。
  主殿前にある庭園は土塁を背景として滝石組み、その右側に大きな立石を配し、池には中嶋がある。当初池には滝から水が落とされていたが、ほどなく枯滝になった。
  戦国武将の庭といえば朝倉氏遺跡(福井県)、旧秀隣寺(滋賀県)、北畠神社(三重県)であろうか。いずれも形式にとらわれない豪快な庭である。当庭園は戦国武将の庭にしては、おとなしすぎまいか。400年間化石状態で埋まっていたわけではなかろうに。
 尚、妙心寺開山の関山慧玄は高梨氏の次男として当館で生まれた

▲左側に入り江があり、その奥には滝があり、滝の右には中島と大きな立石がある

▲立石と滝をのぞむ

▲滝岩組みと中島

▲ガッシリと組まれた滝組と大きなクリ石によるテラス状の場

▲環濠
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