山口家  戦国武将の豪快な庭を思い起こさせる
兵庫県西脇市高田井町253  拝観申込みはこちらから http://ameblo.jp/mysystem/
  重森が1961年(昭36年)に作った庭である。65歳、衰えを知らない創作意欲があふれている。個人の住宅に所狭しと巨石が並んでいる、しかも青石である。豪華極まりない贅沢な庭である。当時の山口家の家業が隆盛を誇っていたに違いない。なお、当地には親戚筋である村上家と二つの庭があるが京都以外ではこのような名園を観賞する機会が少ないが、今後も大事に保存し有効に活用されたい。
蘇えった造園直後の美しさ
 山口さんは重森先生の庭の美しさを再現したいとの願望をついに実現した。
植栽の伐採、除草、竹垣の復元、白砂の入れ替え、延段の高圧洗浄による清掃などである。
山口さんは研究熱心なので白砂の選定から苔の選定まで研究の成果が発揮された。

美しく苔張りされた洲浜と三尊石

すっきりした三尊石周辺

書院から見た庭園

奥行きの少ない庭園を奥行きを感じさせるように書院手前に大きな石を置く(遠近法効果)

竹垣側からの景

門から一歩足を踏み込むと異次元空間に入り込む

修復以前の庭

▲門を入ると例のアプローチが庭園に誘導する。垣根からはちらりと庭園が垣間見え拝見する気持ちが昂ぶってくる。

▲垣間見える巨石群

▲築山には堂々とした三尊が鎮座していて、その前には供物台がある。主石は正面から見ると平滑であるが、背後に回って見ると三角柱のように鋭い切り口になっている。奥には控えめに二石が控えて背景を整えている。

▲上記三尊石の右側の石は造形的な石で存在感を示す。写真中央の石は槙の枝に隠れている

▲左側手前には巨石が列を成して並んである。奥には三尊石が存在感を示している


▲弧状を描く列席の要部には複雑な表情の青石が輝いている

▲白州に降りてみると築山、野筋の様子がわかる

▲青石による軒内の敷石の例は少ない
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