街名 | サンチャゴ・デ・コンポステーラ大聖堂 |
特徴 | キリスト教の三大聖地サンチャゴは全ヨーロッパからの巡礼の終着点 |
伝説と歴史 |
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▲サンチャゴ大聖堂西正面 ▲栄光の門 |
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▲栄光の門:栄光の門や大聖堂の中はロマネスク時代だ。但し西正面のオブライドイロはバロック時代だ 栄光の像 中央には磔の傷痕を見せる、復活したキリスト像がある。鷹の上に乗るヨハネ、雄牛の上に乗るルカ、獅子に乗るマルコ、ひざまついたマタイの四人が囲んでいる。下にはキリスト受難の道具(円柱、十字架、茨の冠、木々、槍、判決文、鞭、杖、海面)を手にした8人の天使がいる。弧帯には「ヨハネ黙示録」の24人の長老、また左の円柱には預言者のエレミア、ダニエル、イザヤ、モーゼがいる。右の円柱にはキリストの弟子のペテロ、パウロ、ヤコブ、ヨハネがいる。 |
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▲栄光の門・中央の支柱で神に感謝 長い旅路の末、たどり着いたサンチャゴ聖堂。満願成就の巡礼者は栄光の門を拝観後、直ちに手は摩滅した柱のくぼみに当て、額は中央支柱の下部につける。嗚呼この場面をどれだけ待ったのだろうか、夢にまで見たシーンだ。巡礼者は己の願いが成就すること願い、約千キロに及ぶ旅路が、無事に完了したことを神に感謝する。この願は支柱を伝わって上のサンチャゴに伝わり、サンチャゴがその上におられる、キリストに執り成して下さるのだ。 |
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▲やれやれ |
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金銀細工師の門(ポルト・デ・ラス・プラテリアス) ここには「キリスト誘惑」があり、イエスは悪魔から地上の権力を与えられる誘惑や、差し出された石をパンに替えるように求められている。一方天使はキリストに香を捧げにやって来ている。右側には女が髑髏を抱いている。これは彼女の夫により切り落とされた男の首を、一日に二度抱かねばならないからだ。なお二つのティンパヌムの上にも、キリスト像、ヤコブ像など多くの像がぎっしりとならべられているが、これは西正面扉口の改修の際こちらに移したもの、とのこと。なお二つの弧帯を受ける柱の上には、意味を失ってしまったクリスムが二匹のライオンの後ろに見える(12ページ参照)。 ▲金銀細工工師の門 ▲イエスの象徴クリスムの意味が失われている 詳しくはここをクリック※クリスムの意味 キリスト受難の物語 このティンパヌムも後世の修理の痕があり、テーマは統一していないが、中央にはキリストが柱に縛りつけられ、ピラトが判決を下している。右にはユダがキリストの両手を握っている「ユダの接吻」がある。左にはキリストが杖を突いていて盲人の目に手を触れている「盲人の治療」、右上には聖母子像、左上には三人の王が聖母子を訪問している。 ▲キリスト誘惑の物語 ▲キリスト受難の物語(右側ティンパヌム) 満願成就 オブラドイロ(またはスペイン)広場に坐っていると、次から次へと巡礼者がやって来る。聖堂を仰ぎ見て、静かに感激し、オブラドイロの入口に向かう人。参拝を終えて、晴々した顔で改めて聖堂を眺める人。それぞれの会話でこの大きな広場が充満する。いつまでいても立ち去りがたいが、遅い夕暮れがやってきたので、魚介類の食べられるバルで、帆立貝の稚貝の酒蒸しなどを食べた。なお広場に面している旧王立救護院が現在は5つ星ホテルのパラドールに変身。カフェで昼食、宿泊予約は早めに。 ▲大聖堂西正面に向かって ▲居酒屋通りの朝 ▲巡礼を終えて サンチャゴには海鮮物が豊富なため幾日いても食べるものには困らない、マテ貝、えび、帆立貝の稚貝 |
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