正眼寺 臨済宗専門道場
岐阜県美濃加茂市伊深町876
 この庭は従来の重森の庭とは様子が異なる。それは臨済宗の専門道場のため過度な装飾を控えている。石組みは巨石や名石を使わず、どこにでも転がっている石を用いて禅庭園を創作している。
  最も意図していることは自然を尊重し、自然に溶け込み観音の無限な慈悲を表そうとしているのではないか。例えば地形の整備はほとんど行わずテラス状の雲海模様もやや起伏がある。観音の背後には僅かに石組を行い立体性を持たせるのみである。杉木立はそのままで、森閑とした雰囲気は僧堂とマッチしている。創作といえば観音から輻射される慈愛を表した嚆矢と雲紋を白雲と紫雲で表していることであろうか。禅の根本道場に相応しいといえる。

備考)
観音像から嚆矢が輻射されている庭として四天王寺学園がある


▲正眼寺への道

▲観音の出現により雲海に放射される無量光

▲観音の説法を聞く諸仏

▲観音の背後には蓬莱山石組がある

▲観音から放射される嚆矢

▲大理石によるデザイン

▲三十三石は三十三観音を象徴する

▲雲海上の仏たち

▲穏やかな石組み

▲朝日に浮かぶ白雲、紫雲
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