九山八海の構造(須弥山・贍部洲など)  「須弥山と極楽」 定方晟 講談社現代新書より
  インド五世紀の仏僧ヴァスパンドゥの「倶舎論(くしゃろん)」による転生輪廻の世界論では九山八海をおおよそ次のように述べている。詳しくは「須弥山と極楽」 定方晟 講談社現代新書を参考にしてください。

▲須弥山世界の俯瞰図
風輪の上に水輪、更にその上に金輪がある。金輪と水輪の際が金輪際で、我々が住む贍部洲(せんぶしゅう)の金輪際(真底、徹底的に)の上にある












▲金輪際の上には中央に聳え立つのが須弥山で、その周りを七重の山脈が四角く取り巻いている。更にその外側にはリング状の山脈が取り巻いている。あわせて九山である。その山脈の間には海があり、あわせて八海である。

▲須弥山は8万由旬×7km/由旬=56万kmでとてつもなく巨大である


▲須弥山を取り巻く八つの山脈と八つの海の断面図
@同心方形の金の山脈が七つあり、それを内側から列記すると:

    持双山・持軸山・檐木山(えんぼく)・善見山・馬耳山・象耳山・尼民達羅山(にみんだつら)
A最も外側の山脈は鉄からできた環状の山脈:鉄囲山(てっちせん)がある
B各山脈の間には海がある
C外側の山脈の尼民達羅山(にみんだつら)と鉄囲山(てっちせん)の間の海には四つの島があり、東には半月形の勝身洲(しょうしんしゅう)、南には台形の贍部洲(せんぶしゅう)またの名を閻浮堤(えんぶだい)、西には円形の牛貨洲(ごかしゅう)、北には方形の倶盧洲(くるしゅう)がある。

▲贍部洲はインド大陸を表している
北部にある香水山がありそこには様々な香りのする樹木が茂っている、と言われている。現実の山はカイラーサ山の相当する。


▲天龍寺の三橋前にある立石および其周りの岩島は九山八海を象徴しているオリジナルである
  
金閣寺(鹿苑寺)の九山八海石は一石で全体を象徴   ▲東福寺( 霊雲院)にある九山八海の庭

北畠神社  九山八海の中心にある須弥山の例

北畠神社

萬福寺(雪舟寺)
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